政党政治
最近、自民党や民主党の議員が数人離党した。別な団体への合流を想定してのことである。そもそも議員と政党の関係とは何であろうか?もともと議院が設立されたとき、政党はなかった。しかし、議会での決定は議員の数がものを言う。互いに同じ考えの議員が連携するようになり、政党なるものが生まれたのではなかろうか。
政治の基本は議員個人である。それは、選挙の投票は議員個人に入れることが多いし(日本では政党にも最近入れれるようになったが)、採決は議員の賛否の数で決まる。ところが、近年政党が議会の公式のシステムとして表に出てきた。それが政党助成金であり、選挙の比例代表制として政党への投票である。また、政策の論争は議員個人がどういう主張を持っているかより、政党がどういう政治方針であるかの方が重要視され、有権者にとって、議員がどの政党に属しているかの方が大きなウェイトを占めているのではなかろうか。それらが、議員と政党との関係をあいまいにしている。あたかも、政党が仮想議員のような振る舞いを始めた。
それは、一つの政治システムとして否定するものではないが、そういう環境で議員が政党に入ったり出たりすると、その人に入れた票やその人がいる党に入れた票の意味は何だったのか?とよくわからなくなる。政党を離脱するならば議員を辞職すべきだとの意見があるが、その考えは現状では筋が通っているように思える。つまり、そういう議員は、自分の都合の良いときだけ、政党を利用しているように見えるからだ。しかし、そもそも政党とは何かのか?ということを原点に戻って再吟味しても良いような気がしている。
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